recokin's room



レコキン流 VPH−500XJ 調整手順

最新更新 2000/5/24

注意 : ここにかかれている内容は、私自身が多くの方にご指導を頂き実際に行った内容ですが、500XJも含めて、すべての方の3管に適応する内容とは限りません。特にグリーン管の調整やスクリーン電圧調整VRなどの特約店用マニュアルでは触らないように指示されている部分の調整も含んでいますので、もしここにかかれている内容を実施したことにより何らかのトラブルが発生しても私は一切何らの責任も負いかねますので、ご了承の上お読みくださるようお願いします。

1.設置(床置き)

特約店用マニュアルの設置図に従い正確に設置する。
まず、スクリーンをしっかり設置する。この際のスクリーンの高さは特約店用マニュアルを参考にする(但し、私の場合はこの位置まで画像が上がってこなかったが...)。メジャーでスクリーンの縦および横のセンターを測定し、シール等でマーキングしておく。
次に本体の設置だが、特約店用マニュアルの指定寸法だけスクリーンから距離を取ってほぼスクリーンのセンターに置き、水平器を用いて本体の水平度を微調節する。
そして横方向の位置出しだが、(1)レッド管の下にメジャーのフックを引っ掛けて、スクリーン右端までの距離、(2)スクリーン左端までの距離、(3)ブルー管の下にフックを引っ掛けて、スクリーン左端までの距離、(4)右端までの距離...を測定し、(1)と(3)、(2)と(4)それぞれが同じ値になるまで根気強く3管の位置を動かす。
本体の位置が決定したら、マーキングして復元できるようにするか、何らかの方法で固定して動かないようにする。
投影画像横方向のセンターは、この状態でクロスハッチパターンを投影し、左右がぴったりとスクリーンに入るように調整する。私の場合、この状態で画像のセンターはスクリーンのセンターに対して1〜2cm右にずれているがそのままとした。次に上下の高さだが、基本的には特約店用マニュアルの寸法図に従うべきだが、私の場合はその位置まで画像が上がってこなかったので、3管それぞれの調整VRを全部センターにして、3色の平均の位置をセンターにした。

補足:この件について新潟のこんぶさんよりアドバイスいただいてます。こんぶさん、ありがとうございます。
 「床置きの場合、レンズの中央と同じ高さにスクリーンの下を合わせて、本体の前面を少し持ち上げてスクリーンのセンターとRGBの平均のセンターを合わせます。この状態で上下と中央のフォーカスが合うはずです。」


2.暖気運転

以降の調整の前に、十分に暖気運転をしてブラウン管を暖めておく必要がある。どの程度の時間が必要かは各人さまざまだが、短くても1〜2時間、長い人は7〜8時間と言う人もいる。


3.フォーカス合わせ

フォーカス合わせは基板上のフォーカス調整ボリュームの調整と、レンズ側での調整の2ステップとなる。通常、フォーカス調整ボリュームは触らなくても良いはずだが、経年変化が考えられるので再調整をする。ただし、ソニーの3管プロジェクターの場合、ブルー管をジャストフォーカスにするとホワイトバランスが合わせにくくなると言う情報もあるので、自己責任で。
まず、クロスハッチをBARのDOTに切り替えてから各ブラウン管を直接覗いて、ドットが最小になるようにフォーカス調整ボリュームを調整する。この際、スクリーン電圧VRで光量を思いっきり絞ったほうが合わせ易い。
次に、表示をクロスハッチに戻し、投影された絵を見ながら、レンズ側でセンター部および周辺部のフォーカスを調整し、最後にフォーカス調整ボリュームを投影されて画を見ながら再調整する。このときも、光量を絞り気味にしたほうがより正確にあわせやすいようである。周辺のフォーカスはすべてぴったり合わせるのはムリのようなので、字幕表示位置あたりをぴったりあわせるように心がける。

補足:この件について新潟のこんぶさんよりアドバイスいただいてます。こんぶさん、ありがとうございます。
 「全て調整があっていれば、センターと周辺部はレンズの調整でピッタリ合います。この時点でフォーカス調整ボリュームをいじらないといけないのなら、何かがずれていると思います。」


4.コンバージョン調整

基本的には特約店マニュアルどおり。ただし、グリーン管は触らないようにと書いてあるが、経年変化や前のオーナーが触ってしまっている可能性が大きいので、調整してみることにする。
まず、グリーン管のセンター出しだが、理想はスクリーンにマーキングしたセンターと画像のセンターがぴったりと合っていることだが、私の場合は前述のとおり横方向のセンターがクロスハッチパターンのセンターと1〜2cmずれていたので、スクリーンの範囲にクロスハッチパターンの左右がぴったりと入る位置にVRを調整した。縦方向はリニアリティ調整が可能である。グリーン管の調整次第で、その後の調整の難易度が左右されるので、しっかりと調整する必要がある。
続いて、レッド管、ブルー管をそれぞれ、グリーン管に合わせるわけだが、特約店マニュアルに従った手順で行う。ここで、グリーンにブルーをあわせるのが見にくい場合は、私の場合はまずレッドにあわせ、ホワイトにして微調整するようにした。
ここで画面全体をぴったりあわせこむことは不可能である。そこで、中心部、字幕表示部分、外周部とプライオリティ付けを行い最外周部については、多少のずれは目をつぶる必要がある。ちなみに、クロスハッチによるコンバージョン調整は、縦横ともに大外の枠より1本内側がピッタリと合うように調整するのがセオリーとのこと。
また、各管をあわせる際には基板上のスイッチで他の管の電源を切ることになるが、この際の管の温度が下がることが気になる場合は基板上のスイッチを切らずにレンズに蓋をする方法もある。(linlinさん、アドバイスありがとうございます。)
最後に画像表示範囲をスクリーンの範囲よりも少し広めに調整し、ビデオエッセンシャル等の真円を含むテストパターンで縦横比を微調整する。


5.ホワイトバランス調整

この調整も、出荷時の状態が保たれていれば触る必要が無い。また非常に微妙場調整を必要とするので、一度触れば元に戻せなくなってしまうので、十分な注意が必要である。しかし、白黒画面を見てどうも灰色に色がのってしまっている、暗部の階調が今ひとつと感じる場合はトライしてみる価値はある。
本体のメモリをSTDにし、全黒信号(DVDで映画の始まる直前等)で各色のブラウン管を正面から直接に覗いて、基板上のスクリーン電圧調整VRを明るいほうから絞っていき急激な変化がなくなるところを探す。ねらいは、ゲイン調整の無い500XJにおいて、スクリーン電圧の変化に対してのブラウン管の明るさの変化が一番安定した部分を見つけることにある(はず...)。また、スクリーン電圧の変化に伴い急激な変化がなくなったポイントを黒色とした場合、スクリーン電圧の少しの変化で画面も急激に明るくなるわけだから、暗部の階調表現も豊かになると言う仕組み(のはず...)。
正直、このポイントを探し出すのは難しいが、VRを一定の速さで回すことになれると、あるところで画面がボワッと暗くなるポイントがわかり、とりあえずここでVRを固定した。
これを各管にて行った後、ビデオエッセンシャル等のグレースケール(白黒画面)を表示させて、灰色から色がなくなるように各スクリーン電圧調整VRを微調整する。できれば複数のグレースケールを表示させてそれぞれで繰り返し微調整するほうが良い。


6.パラメーター調整

これは各人の好み次第となるが、私の場合、ビデオエッセンシャルのブライト調整画面と「恋に落ちたシェイクスピア」のチャプター10から11の部分で黒浮きや黒沈みがしないようにBRIGHTとCONTRの調整を行った。
HUEとCOLORの調整はビデオエッセンシャル添付のブルーフィルターで合わせる方法があるが、私の環境では白人の顔が赤っぽくなってしまったので、結局は定番の「恋に落ちたシェークスピア」での微調整で、標準値(50)に戻してしまった。
SHARPは不自然な輪郭強調を避けるために極力「MIN」にしたいところだが、フォーカスの甘さを補うために一ケタ台にしている。D−PICは「OFF」、Y DLAYは「STD」に設定している。


今後の予定

・レンズの掃除(多分...)
・天吊り(ほんまか...?)
・マルチスキャンへの買い替え(うそ...(゚゜)\baki☆)


番外編:VPH−1044QJのアスペクト費切り替え裏わざ

VPH−500XJの兄弟機、VPH−1044QJには500XJのようなアスペクト比切り替えスイッチが基板上には無いのですが、リモコンを用いる裏わざによって、同様にアスペクト比の一発切り替え(4:3<->16:9)ができるそうです。
その方法は、

 「電源ON」->「矢印下」->「ページ」->「矢印右」->「ページ」

の順に押します。ただし、押す間隔が2秒以上空くと反応しないそうです。

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