recokin's room



レコキンのホームシアター覚えが記 その5

since 2004/6/19

この覚えが記のご感想や、「そりゃちゃうでぇ!」というダメ出しを、「3管式プロジェクター掲示板」にぜひお書き込みください。(この文章をクリックすれば掲示板に飛べます。)

注意 : ここにかかれている内容は、私自身が多くの方にご指導を頂き実際に行った内容ですが、1272QJも含めて、すべての方の3管に適応する内容とは限りません。特にグリーン管の調整やスクリーン電圧調整VRなどの特約店用マニュアルでは触らないように指示されている部分の調整も含んでいますので、もしここにかかれている内容を実施したことにより何らかのトラブルが発生しても私は一切何らの責任も負いかねますので、ご了承の上お読みくださるようお願いします。

最近のレコキンシアター風景

 2005年7月14日(木)

<<その後のファロージャ...結局ケーブルでひとまず収拾>>

特性インピーダンスを故意に不整合にして一件落着というわけには流石に行かないので、ケーブルの材質を変えてみることにした。5CFV線であれば横引きノイズが出ないことは確認済みなので、5CFVよりも低損失で評判の良いマスプロ電工の衛星用同軸ケーブル、S5CFVを用いることにした。但し、この線材は既にメーカーで生産終了しており、市場在庫のみと言うことで、近所の小売店にはどこにも置いて無く、知り合いの電気工事業者に頼んで問屋より取り寄せてもらった...なので、ひと箱単位(100m入り)での購入なのがちょっとツライ(^^;

条件を揃えるために、BNC端子はカナレの圧着式BCP−C5FAを使用、ケーブルの長さも同じく6mとした。これをCT100製のRGBケーブルと交換したところ、やはり横引きノイズは発生しなくなった。この結果から相性問題として片付けて、絶好調だったCT100ケーブルの使用を諦めるのはなんとも残念だが、仕方ないところか。ちなみに、コンポーネントケーブルでの使用には一切問題が無いので、こちらはCT100で固めることにする。

 2005年7月3日(日)

<<その後のファロージャ...原因はケーブルにあらず!?>>

今回の横引きノイズの件は、私の所有する機器や設定値による相性が原因である可能性が高いと思われます。以下の内容が、Graphics808sやCT100製RGBケーブル、ファロージャDVP1010の使用により横引きノイズが発生すると断定した内容ではないことをご理解いただけますよう、お願いいたします。また、CT100は優れたビデオケーブルであり、私自身も多用していることを書き添えておきます。

3管とCT100ケーブルの間に5CFVケーブルを挟むとノイズが出ないことはこの前書いたが、昨夜はこの際の接続に使ったLANカード用のT型コネクタ(特性インピーダンスを50Ω)のみを3管とCT100ケーブルの間に介するだけでもノイズが出ないことがわかった。このコネクタを介することによる減衰量はほとんど無視できる程度だと思うのだが...それとも特性インピーダンスを75Ωと50Ωを混在させて不整合にするのがミソなのだろうか?なんともわからない。

とにかく、この現象が現行機特有のものかどうか特定するために、再度予備機のGraphics808s側にファロージャやチューナ一式を持ち込んで現象が再現できるか試してみたところ、見事に再現できてしまった。と言うことは、現行機が故障している等の特有の問題ではないと言うことだ。また、ファロージャ入手前の、D−2001でRGBデコードしていた環境ではノイズが見られなかったことを考え合わすと、ファロージャDVP1010とBARCO Graphics808sをCT100ケーブルで繋いだ時だけB管に発生する横引きノイズという、誠に稀な相性の問題と言えるのだろうか。やはりここは素直にRGBケーブルでのCT100ケーブルの使用を諦めるのが無難ということか...

「後日談」
複数の方より、「BNCコネクタに問題は無いのか?」というご指摘を頂いた。従来よりカナレの圧着BNC端子BCP−C5FAを使っているが、確かに圧着状態に問題が無いとは言い切れない。試しにノイズの発生するB信号のケーブルを、手持ちのBNCコネクタ(ハンダタイプ)YUETSUの050−1363Nに交換してみたが、カナレのコネクタと同様にノイズが発生した。LAN用のT型コネクタを介させるとノイズが発生し無くなるのも同様だ。特性インピーダンスを不整合させるとノイズが止まるのであれば、LAN用の50ΩのBNCコネクタを使えばよいことになってしまうが...こんなことでよいのだろうか?

 2005年6月26日(日)

<<その後のファロージャ...原因は3管にあらず!?>>

基盤の差し替えでは青管の横引きノイズを回避できなかったので、この週末に予備機と入れ替えてしまおうと思ったが、HTPC直結での確認をしていなかったことを思い出し、試してみたら、なんとノイズが出ない。再度、ファロージャを通すと、やはりベール状の横引きノイズが盛大に出ている。ファロージャを通すと言っても、パススルーなわけで、HTPCからの信号には何も加工されていないはずだ。他にファロージャを通す/通さないでの違いと言うと、ファロージャ・3管間のRGBケーブルだ。HTPCからはDsub−BNCの変換ケーブル、ファロージャからはCT100製のBNCケーブル(6m長)。ケーブルの異常も考えて、R、G、Bそれぞれのケーブルの入れ替えは試したが、ケーブル全体の交換は考えても見なかった。試しに5CFV製のケーブルに交換してみた所、ノイズは出なかった。また、Bのみを5CFV製にすれば、残りのR、GのケーブルがCT100製でもノイズは出ない。その上、CT100のケーブルと3管の間に他の素材のケーブルを介させる(CT100(6m)と5CFV(1m)をコネクタで繋ぐ...)と同様にノイズは出ない。つまり、ファロージャ〜3管間のB用のケーブルにCT100のみのBNCケーブルを使わなければベール上の横引きノイズは発生しないと言うことなのだ。

いったいこれって、どういうことなのだろうか?たまたまファロージャから出る青色の信号にCT100ケーブルが反応してしまうと言うことなのだろうか?しかし、どの色の信号も、基本的には同じ種類の信号のはずだ。実際に、B信号のケーブルをG入力コネクタに繋いでも青色の画が緑色になるだけで、G管にはノイズは見られない。しかし、G信号をケーブルをG入力コネクタに繋ぐと、B管にノイズが発生する。これは、ノイズの発生要因は信号出力側にあるのではなく、入力側にあるということに他ならない。と言うことは、やはり3管の青系統に異常があるのだろうか?う〜ん、さっぱり解らない。今更ケーブルを5CFVにするというのではあまりにも面白くないので、もう少しいろいろと試してみることにしよう。

 2005年6月19日(日)

<<その後のファロージャ...原因は基盤にあらず>>

予定通り、この週末に現行機と予備機の基盤を1枚ずつ差し替えて、症状に変化が無いか確認してみた。ちなみに、BARCOの3管の場合、信号処理系の基盤はDOS/V機のように、容易に基盤の差し替えができるのだ。まずは一番怪しい信号同期系の基盤Sync+Vertical Deflectionから始めて、Horizontal Deflection、Electromagnetic Focus+Hor Shift、SM PowerSupply+StBy、G2+Diagnosticと、1枚ずつ差し替えてみたが、現象に変化は無し。

残りはRGB関連の3枚の基盤だが、これらは相互にコネクタで連結されているため、前述の基盤達よりも手間がかかった。1枚目のRGB Input Aut Sync Trackでは変化無かったが、2枚目のRGB input+Switching moduleで変化があった。一見ベール上のノイズが消えたように感じたのだが、よく観察すると、今度は横引きノイズが発生しているのだ。そこで、基盤を元に戻して再度観察すると、ベール上に見えていたノイズも、どうやら横引きノイズの集合体のようなのだ。ちなみに、3枚目のRGB Driver(Gain Control)のみを交換しても変化は無く、3枚まとめて交換した際は横引きノイズが見られた。これからみて、RGB input+Switching moduleが関係しているとは言えるが、現象の根本原因はこれらの信号処理系の基盤類ではなく、シャーシやメイン基盤に組み込まれている入力直後の回路か、表示系デバイスの不具合なのかも知れない。しかしそうなると、素人治療ではどうにもならないということか...やはり、予備機との入れ替えを真剣に検討せねばならないようだ。億劫なり...

 2005年6月18日(土)

<<祝!地上デジタル開通>>

昨年の春に買ったブラウン管ハイビジョンテレビに地デジチューナが付いていたので、電波さえ来ればいつでも見れると思っていたのだが、そう簡単なものでは無かった。まず、我が家の南側(生駒山の地上波送信アンテナの方向)の市の施設が地上波を妨害するため、以前より集中アンテナからの共同受信となっていたのだが、この設備がUHF信号をVHFの空きチャンネルに割り振るタイプのものだったため、地デジ信号が来ていても、我が家のテレビにはUHF信号は届いていなかったのだ。施設&京都市に問い合わせた(抗議とも言う...)ところ、地デジに対応する予定は全く無いとのこと。「2011年になったら、アナログ停波だぞ」と言ったら、「それはその時のこと...」なのだそうである(-_-;

納得いかないので、新聞広告に入っていた地デジに関するチラシにある総務省の窓口に電話した所、今の法律では対象事業者に地デジ対応の義務は無いのだと...思わず返す言葉を失っていたが、続けて担当者の話によると、生駒山からフルパワーで信号が送られた場合、ビル等でアナログ波の死角となっていた範囲でも、デジタル波なら正常に受信できる可能性が高い(「絶対」とは言ってくれない...)のだそうだ。当初発表されていた計画では、生駒山のフルパワー出力は今年末となっていたが、ネットでの噂によると、あくまで試験的だが、既にフルパワーで出力しているとのこと。早速、パナの地デジ対応チューナーTU−MHD500を入手して、なじみの電気工事業者にアンテナを立ててもらったら、目出度く受信できた。

まだ全てをハイビジョン放送している訳ではなく、よくテレビで見ているバラエティーや情報番組はスタンダード放送ばかりなのでそれほどの感動は無かったが、日曜洋画劇場や、あのテレビ大阪の木曜洋画までがハイビジョンで観れるのには、やはり感動してしまう。どうやらドラマもハイビジョンのものが増えているそうなので、普段はあんまり見ないのだが、注意してみる事にしよう。しかし、ご当地のKBS京都テレビは、ほぼ全てがスタンダード放送。ホントに地デジ化する必要があるのかいな?...(-_-;

 2005年6月16日(木)

<<その後のファロージャ...原因は3管側に>>

先日来のファロージャの暗部(灰色)がグラデーション状になる件だが、どうやら原因は3管側にあることがわかった。BS−hi放映「コンタクト」の当該の箇所で3管のレンズを覗き込んでみると、青管だけにベール状のノイズが発生しているのだ。他の管を覗いてもそのようなノイズは見られない。試しにRGBケーブルのBとGを入れ替えても、やはり青管のみにノイズが見られる。BとRを入れ替えても同様だ。と言うことは、原因はファロージャ側でなく、3管側にあるというわけだ。機材の移動が億劫で試してなかったのだが、昨年末に入手した予備機のGraphics808s側にファロージャやチューナ一式を持ち込んで試してみたところ、上記のノイズは発生しなかった。そのうえ、H Phaseを動かすと色合いが変わる事象も発生しないのだ。どうやら現行Graphics808sの信号同期関連の基盤あたりが怪しい。この週末にでも、予備機の基盤と1枚ずつ差し替えて、原因を探ってみることにしよう。

本来なら、すっきりと予備機と交換すべき所なのだろうが、予備機の方も青管がしっかりと焼けているので、また焼き直しをやらなければならないと思うと億劫になってしまうのだ。しかし、基盤交換でも埒が明かない場合は、予備機をとの入れ替えも検討せざるを得まい。悩みの種は尽きないが、とりあえずファロージャの不具合で、米国まで送って修理するという一番厄介な結末だけは避けられたようだ。

 2005年5月31日(火)

<<その後のファロージャ...さらにもうひとつ気になる点が>>

H Phase位置による色合いの変化に加えて、さらにもうひとつ気になる現象が見つかった。夕方の暗い空の画像などで、色の階調がリニアでない部分が確認できるのだ。例えば、暗めの空色と暮れかけの灰色の途中にザワザワと境界線が見えてしまうのである。具体的な作品では、BS−hiで放映された「コンタクト」で、40分過ぎあたりで主人公が、パラボラアンテナ群の中に車を止めて、そこで初めて宇宙からの信号をヘッドホンから聞き取って興奮する場面で、背景の暮れかけの空においても、この現象が見て取れる。少し暗めの薄い灰色や水色に、緑がかったベールが、如何にもデジタル調にもやもやと被る...といったイメージだ。通常ならば薄暗がりから暗がりに、緩やかに階調が変化していくべきところが、ある部分だけ、地図の等高線のように区切りが見えるのだ。それが固定ではなく、ザワザワと大きくなったり、小さくなったりするのだ。この様な場面はほんの一部しかなく、初めのうちは「こんなものかな」とも思っていたのだが、一度気が付いてしまうとかなり気になる。なお、明るい部分や、黒に近い暗部ではこの様な現象は見られない。最近、DVP1010、あるいはDVP1000を購入された方に、同様な現象が見れないか問い合わせてみたが、双方ともこの様な現象は見られないとのこと。う〜ん、やはり米国送りで修理しなければならないのかっ...

 2005年5月19日(木)

<<その後のファロージャ...H Phase調整で色合いが変わる?>>

覚えが記の4月4日「ファロージャDVP1010導入記...その6」に、「しかし、解像度を切り替えて画像を比較していると、色合いに変わることに気が付いた。具体的には720pまでに比べて1080pになると、グリーンが強くなり、対してレッドが弱くなるようで...」と書いていたが、これの原因かと思われる事象に気が付いた。DVP1010からの1080p信号をGraphics808sのポート5(RGB)に入力した状態でH Phaseを左右に移動させると画像の色合いが変化するのだ。例えば、H Phaseを左右に大きくずらしてやると、720pとほぼ同じ色合いになるのだが、センターに戻すと緑が強く、赤が弱くなってしまう。ところが、同じことを720pや1080i(540p)で行っても、色合いに変化は生じない。つまり、1080pの場合だけH Phaseの調整で色合いが変わってしまうのだ。ちなみに、オーナあるいはインストールマニュアル記載の調整項目では、これを回避できるものは無さそうだ。また、色合いが720pなどと同等になるようにH Phaseをずらしてしまうと、ジオメトリー調整で合わせきることが出来なくなってしまうほど、左右に偏ってしまう。果たして、マニュアルに出ていない基板上の調整VRにて調整することができるのだろうか?しかし、一番の心配事は、現象の原因がファロージャ側にあった場合だ。修理が必要な時は米国まで送る必要があるし、また前述の通り、2年の保障期間内であっても、オリジナルオーナー以外は保証が受けられない可能性が高い。手間と費用を考えると気が滅入ってしまう...

 2005年5月18日(水)

<<3管式プロジェクターを廃棄する方法〜京都市の場合>>

「3管式プロジェクター掲示板」に1000Xさんから「修理不能の三管プロジエクターの廃棄」という投稿があった。「購入した店舗はもはや廃業しており、市役所に廃棄の相談をしても『大型TVと違うから・産業廃棄物扱いなのでは?』とさすがに
困惑されて当を得ない返答です。このような場合、皆様はどのような処分方法をとられておいでなのでしょうか?」と言う内容。我々3管ユーザーなら、いずれは対面しなければならない、まさに他人事でない興味深い問題なので、とりあえず私の住む町、京都市のケースを調べてみた。

まず、京都市の公式ウェブサイトで調べたところ、京都市環境局が担当部署らしい。京都市の場合、家庭ユースのごみのうち、電化製品や容量の大きいものは「大型ごみ」として別扱いになります。この場合、あらかじめ市の担当部署に手数料、ごみの引き取り日を確認のうえ、コンビニ等で「粗大ごみ処理手数料券」と言うものを購入し、これを貼り付けて引き取り日にごみを家の前に出しておけば、市がごみを引き取って行ってくれると言うしくみだが、ここでのポイントは「3管プロジェクターが家庭ユースの商品と認めてもらえるか」と言うことだ。1000Xさんが相談された市役所の担当者の判断もこの部分が曖昧だったようだ。京都市の場合、環境局の中でも「市民美化センター」が大型ごみに関する問い合わせ窓口となっているようなので、実際に問い合わせてみた。

レコキン「60cm×100cm×40cmぐらいの大きさで重さ約60kgのプロジェクタを大型ごみで処理できますか?」
センター「プロジェクターとは具体的にどのようなものですか?」
レコキン「映像機器で、大型の映写機のようなものです。」
センター「それって、事業所でお使いのものじゃないですか?でしたら産業廃棄物になります。」
レコキン「いいえ、個人で購入して、個人宅にて使用してます。」
センター「でしたら、大型ごみになります。」

ということだ。手数料の額については、実際にごみとして出す際に、申し込み専用窓口にて見積もるそうだが、目安としてこの場合は重さ10kgあたり400円となるとのこと。また、京都市の場合はクリーンセンター(ごみ処理工場)に直接持ち込むことも出来るそうで、この場合は100kgまでのごみなら800円の手数料で済むようだ。ただし、本当に引き取ってくれるのか、また確実な料金は、実際にごみとして出す際に決まると言うこと、また、ごみに対する制約は年々厳しくなってきており、上記内容が今後も約束されているわけではないと言うことを忘れてはならない。

 2005年4月5日(火)

<<ファロージャDVP1010導入記...その7>>

さて、私は今回約半年落ちの中古品を入手したのだが、これはまだ1年半以上保証が残っている(ファロージャのプロセッサーは2年保障...)という腹積もりがあったからだ。マニュアルを見ると、Inventoryの欄に「1- Warranty Card」とあるのだが、今回の購入物の中には同梱されていなかった。出品者にメールで問い合わせたところ、「Warranty Cardはこの製品を購入した際に必要事項を書き込んでファロージャに送り返してしまったので、もう手元には無い。何かあったら、直接ファロージャに連絡して欲しい」と言うこと。そこで、あらためてファロージャのWARRANTY STATEMENTを良く見てみると、この保証は「limited to the first purchaser of the products」つまり、最初の購入者に限るとなっていた。これでは、いくら保証期間が残っていても、保証範囲での修理は受けられない可能性が高い。実際、新品で買うよりも数万円安くはついたのだが、これではすっかり目論見が外れてしまった。故障しないことを只々祈るばかりだ。しかし、元々、国内の正規代理店からの購入で無いので、そんな日本のユーザーが保証を受けられるのかどうか自体が定かではないのだが...まぁ、想定内ということですな(-_-)

 2005年4月4日(月)

<<ファロージャDVP1010導入記...その6>>

DVP1010のコンポーネント(YCrCb)入力はRGBと共用のものが一基しかないため、DVD機とBSデジタルチューナーからの信号を入れるためには、何らかのセレクターを介する必要がある。今まで使っていなかったが、ROTELのサラウンドサウンドプロセッサーRSP−976にはコンポーネント入力が2基あり、音声Video1と2とで連動して切り替えることができる。しかし、1080pのような高域の信号に対応しているのか?直接ROTELに問い合わせた所、単に切り替えているだけで、何の回路も通っていないので大丈夫だろう...(^^;ということ。ちょっと心配だったが、とりあえず接続してRSP−976側で切り替えてみた所、画像の位相もずれることなく、特にフォーカスも悪くなっていないようなので、このまま使うことにする。

しかし、解像度を切り替えて画像を比較していると、色合いに変わることに気が付いた。具体的には720pまでに比べて1080pになると、グリーンが強くなり、対してレッドが弱くなるようで、3管側のカラーバランスを調整することによって対処する必要があった。HTPCから1080pを入れた時には、この様にはならなかったので、3管側の不具合とは考えにくい。ただし、port3(PC用Dsub9ピン)にこの信号を入れた際に、似た様な現象が出たことを思い出した。これは私のGraphics808sの入力系特有の問題なのかもしれない。

しかし、色が薄く(弱く)なると言うわけでなく、如何にも濃厚な色合いであり、カラーバランスも調整してやれば720pと同じようになるので、致命的というわけでは無さそうだ。だが、3管のことを考えると、ファロージャのマニュアルに書いてあるとおり、720pや960pのように、多少余裕のある信号の方が良いのではとも思う。ちなみにBSデジタルの1080iから720pへの変換も、ちょっと見では違和感を感じはしない。あくまで私の目では...ということだが。

 2005年4月3日(日)

<<ファロージャDVP1010導入記...その5>>

散々頭を悩ましたDVP1010の1080pだが、難なく表示できてしまった。Graphics808sは、標準ではBSデジタルの3値同期信号に対応していないため、これをキャンセルする基盤をアドオンしている。しかし、RGBを入力する5BNC端子は1系統しかないので、リモコンでの切替で別ポート(port7)として扱うことになる。DVP1010ではBSデジタルの信号も扱うので、port7に入力していたが、試しに通常のRGB信号用の入力ポートであるPort5に入力したら、問題なく表示できた。port7は基盤をアドオンしている分だけ信号の同期がずれているという事なのだろうか?480pや1080iでは特に気にならなかったが、周波数の高い1080pではこのズレが顕著に表れるのかもしれない。ちなみに、DVP1010はBSデジタルの3値同期信号をキャンセルしてくれるようで、port5に入れても画像が暗くなると言うようなことは無かった。

これでHTPCの1080pと同じ環境で比較できるようになった。早速、DVP1010のパススルーポート(HDsub15ピン)にHTPCからの1080p信号を入れてみたが、結構HTPCも検討している。その傾向は、概ね720pで比較した際と同じで、ソースによってはHTPCの方がフォーカス感では良いと感じるものもあった。さすがに動きに関してはDVP1010は全くの問題なしだが、それでも動きの極端に早い、コントラストの強いものでは破綻する場合もあるようだ。まあ、これはDVP1010のせいと言うよりも、MPEGの問題だろうが... DVP1010は充分なビデオバッファ能力を持っている(マニュアルによると5BNCからのRGB出力は100フィートまでOKだそうな...)そうなので、このパススルーポートを利用することによって、HTPCとの使い分けもうまく出来そうだ。

 2005年3月31日(木)

<<ファロージャDVP1010導入記...その4>>

ファロージャのホームページにDVP1010に関するFAQのページが用意されているが、その中の「There is "Dark Banding/Streaking" while the video image is changing; how do I fix this?」の内容が、私のケースにあたるようだ。それによると、プロジェクター側で合わせ込むという内容に読めるが、私のGraphics808sでは、H Phaseとラスター調整では合わせきることができない。この件についてバルコジャパン(本日でサポート終了...)に問い合わせても、「H Phaseで合わせ切れない分をラスターで合わせるのが全て」と言う回答のみで、取りつく島もなしの有様(-_-;

DVP1010の調整項目に画像のブランキング調整が用意されているが、スクリーン左側のブランキング量(工場出荷時設定はゼロ)を大きくしていくと、問題の画面水平方向の太い影のような線が消えることに気づいた。しかし、3管側のブランキング量を変えても変化しない。これは、DVP1010の信号自身が3管側のクランプ領域から左方向にずれていて、領域からはみ出した部分が水平方向の影を発生させているんで、DVP1010側のブランキング調整によって、はみ出した部分をマスキングしてしまえば水平方向の影を無くすことが出来る...という事ではないか。ということは、DVP1010側の水平位置の調整機能で調整しきれないのであれば絶望的ということなのか?

途方に暮れてしまったが、年初めにアマゾンに予約しておいたにもかかわらず、なぜか6日間も遅れてようやく送ってきた「スウィングガールズ プレミアムエディション」を観て、気を紛らわせることにした。720pでの鑑賞だが、う〜ん、このままでも良いかも...

 2005年3月30日(水)

<<ファロージャDVP1010導入記...その3>>

すったもんだ(-_-;でようやくDVP1010を手に入れることが出来た。新しいファロージャは、以前のVPシリーズと比べるとコンパクトになり、中身もスカスカらしく、かなり軽いだろうと思っていたが、持ってみると意外と重量感がある。しかし、そのほとんどは削り出しのフロントパネルが占めているのかもしれないが...リビングに置いていたDV−S9をシアターに持ち込み、早速DVP1010に繋いでみた。前のオーナーは720p出力でアナログのプロジェクターに接続していたようで、そのまんまで難なく出画できた。

これまでに、720pのDVD再生画像はHTPCとLinkPlayerで見ているが、これらと比較するとスケーラーの画は似して違うものだと感じた。最初に目が行く字幕は、少しフォーカスが甘いと感じたが、これに反して人物の顔などの質感が凄く良い。例えば「恋に落ちたシェークスピア」の女王に謁見する場面で女王の顔のシワが非常に細かく表現されていて、しゃべる度に頬の肌が動く様が非常にリアルに感じられる。これはHTPCで解像度を上げても感じられなかったことだ。つまり、HTPCでは解像度やフォーカスを改善して来たのに対して、DVP1010では画の質感を向上しているように感じた。これがファロージャたる所以なのかもしれないが、HTPCをどんなに改善していっても、目指す方向が違うのかも知れない...とも感じた。たった1〜2時間見ただけでここまで言い切ってしまうのもちょっと暴言ではあるが...(^^;

続いて、このスケーラー購入の目的である1080pに設定してみたが、なぜか1080pが正常に表示できない。3管側に表示は確かに「67.6kHz/60Hz」と1080p/60Hzの信号を表してはいるのだが、画面水平方向に太い影のような線が表示されてしまう。また、画の2割ぐらいがスクリーン左側に寄ってしまい、表示されない。3管側の「H Phase」(水平位相)調整で画を右方向にずらしても全画面を表示することが出来ない。実はこの現象はHTPCで1920×1080pを作った際にも経験しており、この時はHTPC側の画面センターリング調整で右一杯に寄せることで対応していた。DVP1010にも水平位置の調整機能があるが、工場出荷状態で既に39/50とかなり右側に寄せた値となっているため、50/50にしてもたいして右に寄せることが出来ない。今日はここで力尽きてしまった...

 2005年3月21日(祝)

<<ファロージャDVP1010導入記...その2>>

「発注当日」
出品者からの返事によると、トラッキング番号付きの国際便で発送できる、また確かにPayPalでの支払いが出来る(海外居住者とはNGという場合も多いので...)とこちらの希望通りだったので、購入意思を連絡し、PayPalにて支払いを行った。出品者は、入金確認後なるだけ早く発送してくれるとのこと。PayPalでは入金即確認が出来るはずなので、明日にでも発送してくれるだろう。

「3日目」
しかし、入金後3日目の木曜日夕刻を過ぎてもトラッキング番号の連絡が来ない。米国人にとっての「なるだけ早く」という感覚は日本人、少なくとも私のそれとはかなり違うようだ。とりあえず問い合わせのメールを入れてみたが、返事が来ない。ちょっと不安になったがとにかく返事のメールを期待しながらその日は就寝...

「4日目」
翌金曜日の朝イチにメールを確認してみると、「既に発送した。しかし、伝票をオフィスに忘れたので、トラッキング番号の連絡は、明日出勤してから」との連絡有り。これじゃ、蕎麦屋の出前と一緒じゃん(^^;

すると、しばらくして確かにトラッキング番号を知らせるメールが到着。国際便はUSPS(米の郵便局)を使ったとのこと。ものがものだけに、せめてFedexぐらい使えよ〜っ!と呪い事をつぶやきながらUSPSのページに番号を入力したが、何故か「番号無し」と表示。ただし、発送した直後は番号が表示されないことがあると説明にある。ということは、やっぱり昨日中じゃなく、今朝あわてて発送したんじゃないのか?かなり出品者に疑念を持ったが、とにかく明日の朝まで待ってから再度確認してみることにする。

「5日目」
朝イチに確認しても状況は変わらず。出品者に、番号に間違いが無いか問い合わせるが、「番号に間違いない。伝票をFAXする」との回答有り。しかし、昼になってもFAXは届かないし、USPSのページに表示もされない。流石に堪忍袋の緒も切れて、「すぐに発送局に問い合わせること」「FAXが遅れないのなら伝票の画像をメールすること」を要求するメールを送った。

しばらく経って返事が来た。内容は、「何故ウェブにトラッキング番号が無いのかわからないが、こちらはイースターの週末にあたり、郵便局は閉まっていて確認できない」「FAXはすでに送った」「自分はフィードバック評価が高いので信頼して待て」そして挙句の果てには、「あなたは海外との取引に向いていない」とまで言ってきた。「こちとら、楽器関連の個人輸入も含めて何十回も取引経験あるわい!!!」と怒り心頭したが、ここは一歩退いて、「気を悪くしたなら謝る。とにかく発送局への確認と、伝票の画像の送付をお願いする」ときわめて丁寧(-_-;にメールを送った。

「7日目」
しかし、結局翌日は何の返事も無し。週明けに日本の郵便局に問い合わせた所、そろそろ空港についているかもしれないので、関空の国際郵便局に直接問い合わせてみると良いとのこと。早速問い合わせたが、現在までにそのトラッキング番号は届いていないとのこと。こりゃあ、かなりテンパッてきた...その旨をメールで出品者に知らせるが、結局この日も返事なし。こりゃあ、やられたのか!?

「8日目」
翌日も朝イチに関空に問い合わせたが、やはり番号無し。相変わらず出品者からの返事メールも無し。これはカード会社に相談せねばならないのか?と真剣に考え出したが、最後の望みと、出品者に再度メールを送ると、ようやく画像付きの返事が来た。画像を見てみると、確かに連絡してきた番号は印字されてはいるが、「Customs Label number」つまり保険番号である。正しいトラッキング番号は伝票の上にデカデカと印字されているではないか!なんて間抜けな奴なんだ!!どっちが海外取引に向いていないんだっ!!!...と怒り半分、喜び半分でウェブのUSPSページに正しい番号を入れると確かに表示される。既に大阪に着いていることになっている。関空に問い合わせると、既に入関している、こちらには明日配送の予定とのこと。やれやれ...

 2005年3月20日(日)

<<ファロージャDVP1010導入記...その1>>

ThaeterTekDVD2.0によって1080p表示の味を占めてしまったうえに、Hivi4月号の1080p特集を読んでからと言うもの、全ての信号の1080p化を真剣に考え出した。しかし、1080pを実現できるハイエンドなスケーラーはどれも高額で、とても手が出せるものでは無い。最近評判のDVDOのiScanHD+も1080p化は実現できるが、BSデジタルとのHD入力には対応していない。高嶺の花と諦めていたのだが、ビクターのD−ILAプロジェクタDLA−HD2Kのデジタルビデオプロセッサ部分がファロージャ製であり、米国では単体の製品「DVP1010」として比較的リーズナブルな価格で存在することを知った。またこの商品は、時期機DVP1080との切り替わり時期にあたっており、店によってはかなり格安で販売しているとのこと。

早速探してみたところ、確かに価格は比較的安く(それでもまだまだ高価(^^;)はなっているが、ずっと在庫無しの状態のようだ。とりあえず在庫待ちしてみようかと思っていた所、米のオーディオ系の「売ります買います」サイトであるAudiogoNにて、使用5ヶ月未満のかなり状態の良さそうな中古品の出物を見つけた。出品者は、このDVP1010を購入してからすぐにスケーラー付きのDVD機(DVP4000かな?)を入手したために、単体スケーラーの使い道が無くなり手放すことになったそうだ。中古品としては値段は余り安くは無いが、出品者のフィードバック の評価が高いこと、支払方法にPayPalを選べることから、この出品者に取引の条件等、問い合わせてみることにした。

 2005年3月16日(水)

<<D−2001、DC3000の1080pへの対応...その2>>

D−2001、DC3000のバージョンアップサービスを行っているステラボックス株式会社にも問い合わせてみた。ちなみにD−2001の設計者が三菱電機から同社に移籍しているらしい。以下はその概略である。

Q D−2001のビデオ帯域は60MHzと聞いているが、これは正しいのか?
A D−2001に使っているビデオアンプ用ICの帯域は90MHzである

Q 対応信号は720pまでとなっているが、これは上記ビデオ帯域の制限によるものか?
A 720pのビデオ帯域は、約70MHz必要となり、D−2001のスペックからは十分な帯域といる

Q これは入力5(RGBスルー)に対しても同様なのか?
A 同様である

Q バージョンアップサービスを受けると1080pに対応するのか?(RGBスルーも含めて...)
A バージョンアップは、帯域200MHzのビデオICを使用している
  1080p信号のビデオ帯域、約160MHzに対して部品スペックは十分である
  基板実装でのロスを考慮しても80%(160MHz)程度の実力はある
  よって、1080p信号にも、対応できると思う
  また、RGBのほうが、通過素子数が少ないので、帯域はコンポーネントより広くなり、よりクリアな映像になると思う

大阪マイクロコンピュータの回答は業務(放送)用ビデオ機器側から見たビデオ帯域としてSMPTEの規格を持ち出している(「720p と 1080iの必要帯域は全く同じ」のように...)のに対して、ステラボックスの回答はPC等の出力機器側から見たピクセルクロックベース(「720pが70MHz、1080pが160MHz」としている...バージョンアップ後の)で話を進めているところが興味深い。

結論としては、ノーマルのD−2001、DC3000は720pまでしか対応していない(大阪マイクロコンピュータ談)が、バージョンアップ後は1080pにも対応する(ステラボックス談)と言うことのようである。

これは私個人の考えだが、1080pのピクセルクロック160MHz超は、バージョンアップ後のビデオアンプ用ICの規格から見てもギリギリの厳しい帯域なので、個体差や接続機との相性によっては私のところのような結果が出る場合もある...ということではないかと思われる。なんにしても、映像機器の帯域問題は難しいというか、ナイーブというか、グレイというか...

 2005年3月15日(火)

<<D−2001、DC3000の1080pへの対応...その1>>

我が家の環境では、HTPCの1080p出力の場合、D−2001を通した画とGraphics808sに直結した画とで違いが見られたが、他のケースでは1080p出力でも問題なくD−2001やDC3000を介して良好な画を得ておられる場合もある。1080pという信号は結構際どい帯域のようで、接続環境や個体差によって結果にバラツキがあるのかもしれない。そもそもD−2001もDC3000も、仕様では対応信号は720pまでとなっており、1080pは対応外となっている。しかし、入力5でのRGBスルー信号は切替ICとオペアンプ程度しか通っていないので、仕様での値はあてにならないのではないか?また、バージョンアップにて対応信号もバージョンアップしているのではないか?と言う疑問もある。

そこで、DC3000の開発元である大阪マイクロコンピュータ株式会社に問い合わせてみた。以下はその概略である。

Q DC3000の対応するビデオ帯域は何MHz?
A 帯域の定義が難しいので数値での回答は出来ないが、30MHzの信号が減衰無く通るように設計している

Q この数値は入力5(RGBスルー)でも同じか?
A 同じ

Q 仕様では1080pに対応していないが、これはビデオ帯域の問題か?
A いいえ。帯域が不足している事もあるが、最大の問題は同期信号処理
  1080pに対応するためにはワンランク上の回路に組みなおす必要がある
  プロ向け機(テレビ局向けなど)の場合、720p=30MHz、1080p=60MHzという規格がある
  一般向けの機器では 720pで20MHzくらいのものが多い(720p と1080i の必要帯域は全く同じ)

Q 三菱製のD−2001でも同様か?
A 設計は厳密には若干異なるが、周波数特性は同じである

結論:同期信号処理はDC3000とD−2001で異なるが、どちらも1080pには対応していないということである。

 2005年3月8日(火)

<<ピクセルクロックとバンド幅とコンバージェンス調整...その4>>

ピクセルクロックとビデオ帯域の関係について、快く対応してくれたイメージニクスの製品であるアナログRGBスイッチャー、DS−611の中古を格安で見つけた。スペックを見ると「映像帯域:DC 〜 100 M. ±1 dB 以内、250 M. にて+1 dB 〜 −3 dB 以内」ということで、先日の電話での回答「ピクセルクロックの値の半分がビデオ帯域にあたる」が正しければ、1080pでもピクセルクロック160MHzの半分、つまりビデオ帯域80MHz相当と言うことで、±1dBとなり問題無い性能だ。入力6ポートは流石に多すぎるが、入力3ポートのDS−311は見つからないので、これを早速入手。BSDチューナとLinkPlayerを接続したD−2001からの出力を入力1に、HTPCからの出力を入力2に接続した。HTPCはGraphics808sを乗せたホームエレクタの下に設置し、隣に設置したDS−611に最短で接続した。まずD−2001からの入力1は、DS−611を介する前の画と特に変わったところは見られない。次にHTPCからの入力2は、一見して色が濃くなったことに気づいた。DS−611のバッファーアンプの作用と思われる。HTPC直結の画の再現が理想とするところだが、これも決して悪い方向への作用ではないので、この状態で使うことにする。

「後日談」
DS−611出力から、6m長のCT100ケーブルでGraphics808sに繋いでも画の劣化が見られないので、操作性の利便から、HTPCとDS−611を元のラック横の位置に戻した。

 2005年3月2日(水)

<<ピクセルクロックとバンド幅とコンバージェンス調整...その3>>

1080pの入力信号にロックする以上、Graphics808sは1080pに対応しているということなら、画の歪は調整にて回避する以外に無い。改めてスクリーンを観察すると、歪の激しい部分は左側5%程度で、この部分に歪を集中させれば、他の部分は概ね満足できる状態になる。また、投射距離をLENSプログラムで改めて計算した所、スペックよりも6cm程度短くなっていた(ラスターを最大限に使うために少し前よりにしていたようだ...って忘れてた...)ので、これをスペックどおりに移動した。これにより、幾分歪の範囲が小さくなった。あわせて、邪道ではあるが、ラスターのセンター位置を少しだけ右寄りに移動して、歪の部分を極力ラスターの範囲から外すようにした。これにより、歪によるコンバージェンスが合わない部分がスクリーン全体の2%程度となり、普段の視聴では気にならない程度となった。

さて、以前、Port3に720pを入力していた際(覚えが記 その4/2003年7月9日)は色合いがおかしくなり、画が安定しなかったのだが、BARCO FAQによると、同期極性(sync polarity)違いが原因らしい。そこで今回は、PowerStripで極性をnegativeに変更したおかげか、画の方はすこぶる安定した。これで、D−2001(BSDチューナとLinkPlayerを接続...)からの信号は従来のPort4に、HTPCからの信号はPort3に直結することで快適に視聴できると思った...のだが、やはり色合いがおかしい。Graphics808sのカラーバランス調整だけでは、どうしても対処できない。勿論Port4に繋げば色合いの問題は無い。これは極性の問題だけでなく、やはりD−sub9ピンの規格自体に問題があるのかもしれない。ということで、棚ボタと思ったD−sub9ピン入力は1080pでは使えそうに無い。かと言って、再びD−2001に1080pを入れる訳にも行かない。とりあえずはPort4にBNCプラグを差し替えて使うことにする。そのうちRGBスイッチャーのようなものを入手することにしよう。しかし、ピクセルクロック160MHz超に対応した、5BNC端子のRGBスイッチャーって...高そう(^^;

 2005年3月1日(火)

<<ピクセルクロックとバンド幅とコンバージェンス調整...その2>>

PCの「ピクセルクロック」と、ビデオ機器の性能を表す値である「ビデオ帯域」、またBARCOのプロジェクタの仕様に用いられる「RGBバンド幅」は全て「MHz」で表されるが、これらは全て等値ではないことは知っていたが、これらの数値の関係については良く分からなかった。そこでまずピクセルクロックの求め方を調べたところ、1920×1080p/60Hzでは160MHz以上になることがわかった。しかし、もし「ピクセルクロック=ビデオ帯域」であれば1080pどころか、720pでも75MHz程度で、これを超えてしまうことになる。本来ならばD−2001の製造元の三菱電機に問い合わせるところだが、この開発部隊は随分前に解散となっており、対応してもらうのはムリなようである。そこで業務用ビデオ周辺機器で有名なイメージニクスに「ビデオ帯域とピクセルクロックの関係」について問い合わせたところ、「ピクセルクロックの値の半分がビデオ帯域にあたる」という回答を得た。なるほど、これならD−2001のビデオ帯域を60MHzとすると、720pは37.5MHzで問題無いが、1080pでは80MHzでビデオ帯域を越えることとなり、今回の結果に説明が付く。

しかし、1080pの信号を入れたことによる画の歪が依然取れないことから、Graphics808s自身が1080pのピクセルクロックに対応できていない疑いは晴れていない。この件についてはバルコジャパンに直接聞いてみた。ご存知のとおり、バルコは既にプロジェクタ部門から撤退してしまっているので、これだけ聞き出すにもかなり骨が折れたが...回答の結果は、バルコのスペックである「RGBバンド幅(Band Width)はピクセルクロックとイコール」であり、ビデオ帯域とは別物ということであった。だが、この回答をそのまま受け取ると、同じ8インチ管でも、SONYのVHP−G70QJのカタログスペックは「ビデオ帯域:120MHz」なので1080pが余裕で入るが、Graphics808sのカタログスペックは「RGB bandwidth of 120MHz」で、1080pはスペック外と言うことになってしまう。双方のpixel maxは「1700×1200」と「1600×1200」とで似通った値なのにこの大きな違いは何なのか?

だいたい、「ピクセルクロック=RGB bandwidth」であるならば、スペック値である1600×1200pixel max」は160MHz相当となり、RGBバンド幅を超えてしまうことになる。この矛盾をバルコに突きつけてみたら、改めて社内資料を調べてくれた。(...って、最初から調べてくれいっ!)...で、結局正解は「ピクセルクロック×0.8=RGB bandwidth」だそうだ。だから、1600×1200/60HzのRGBバンド幅は、ギリギリ120MHz程度と言うことになり、辻褄が合うことになる。ちなみに1080p/60Hzは約130MHzとなり、かなり際どいことには変わりはないのだが...では、許容RGBバンド幅を超えたらどうなるの?と質問したところ、「ロックしない」とのこと。逆に言えばロックすれば問題なし(ホントなのか?)とのことである。まぁ、まだまだなんともグレーな回答である。おまけに、Graphics1209のカタログを見ると、2500×2000pixel maxの信号が入るのに、RGBバンド幅はGraphics808sと同じ120MHzなのである。この矛盾はどう説明するのか?しかし、これ以上質問しても埒が開くそうに無いので、ここで質問を止めた。

では、イメージニクスの回答「ピクセルクロックを半分にした値がビデオ帯域である」の信憑性は?と言うことになるが、バルコの回答も「あくまで社内情報」と言うことなので、このあたり、会社によってどのあたりまで保障するかということで、かなりマチマチなのかもしれない。あくまでグレーな情報による推定の域は出ないが、とりあえず1080pの入力信号に対して、D−2001は対応していないが、Graphics808sはギリギリ対応していそうだ...ということである。

「後日談」
こちらの掲示板のスレッドの途中から、VC−2001やD−2001のビデオ帯域について熱い論議が交わされている。途中から論議が噛み合ってないが、ここでも「ビデオ帯域」と「bandwidth(バンド幅)」が混在していて...これが議論が噛み合わない原因じゃないだろうか?

 2005年2月28日(月)

<<ピクセルクロックとバンド幅とコンバージェンス調整...その1>>

入力信号を高解像度にするにつれて、スクリーン左端の部分のコンバージェンスが合い難くなっていることは、2004年12月3日付の「初心忘るるべからず...コンバージェンス調整」の項でも書いた。ズレを散らす方向でコンバージェンス調整をやり直すことでかなり改善されたわけだが、1080pを常用していると、やはりズレが気になってくる。いろいろと対策してみたが、根本的には改善しない。コンバージェンスが合わないのは、高周波を入れるにつれてスクリーン左寄りの歪が酷くなるのが原因であるのは間違いない。この様な歪が酷いのは私のGraphics808s固有の問題だとしても、入力信号の周波数が高くなる、つまりピクセルクロックが高くなるにつれて歪が大きくなるという傾向は、Graphics808s自身及び、それに接続したケーブルや機器の特性によるものと考えられる。

Graphics808s自身がダメとなれば元も子もないので、まずは次に怪しいと思われるD−2001を外してみた。D−2001のビデオ帯域は60MHzで、これでは1080pを通すには厳しいと漠然と聞いていたのだ。しかし、HTPCに6m長ものケーブルを直結するのは、D−2001のバッファ機能無しでは明らかに不利と思われるので、とりあえずHTPCのHD−sub15ピン端子とGraphics808sのPC接続用のPort3(D−sub9ピン端子)を1.5m長の専用ケーブルで繋いでみた。すると、D−2001を抜いた分だけ位相が早くなり、H PHASEがかなり右にズレた。これは期待できるとジオメトリ(微調整で済んだ...)そしてコンバージェンスをMid−pointに初期化後、改めてコンバージェンス調整した。しかし結果は以前と同じく、どうしても左端が歪んでしまう。しかし、思わぬ副産物を手に入れた。Port3に直結した1080pの画がハッキリ、クッキリなのである。D−2001導入の際にテストした際の記憶では、SVGAやXGAではD−2001を介した方がフォーカス感や黒の沈み方等、高画質に感じたのだが、今回の1080pでは逆転しているのである。試しに720pで比べたが、これではほぼ同等である。これは1080pのピクセルクロックがD−2001のビデオ帯域を超えたために他ならないのではないか。

 2005年2月5日(土)

<<TA−N330ESを5台に変更>>

リア2chをプリメインアンプTA−F555ESJで賄ってきたのだが、リアの押しが今ひとつ弱いことがずっと気になっていた。とりあえずリアの音量を少し上げ気味にすることで対処していたが、やはり物足りない。水平投射の3管が頭のすぐ後ろにあることがリアの音を薄くしている一因とは思うが、やはりリア2chだけパワーアンプが違うのが大きな要因と思われるので、これもTA−N330ESで揃えてみることにした。

まずは1台を手に入れて、フロント・リアの4chを揃えて、センターのみTA−F222ESJの片ch利用と言う構成で試してみたら、明らかにリアの押しが強くなっている。これは行けると言う事で、5台目のTA−N330ESJを探し始めたのだが、なかなか見つからない。こりゃ参ったと思っていたら、ジャンク品なるものが見つかった。内容を見ると、右の片chが音が出ない、またINPUT1が壊れているらしい。まず、どうせINPUT2のBLT接続しか使わないのでINPUT1はどうでも良い。そして片chから音が出ない件については、以前、自前で修理したことのあるSP出力部のリレー(2002年5月1日の記事)が怪しい。それならば、その際に入手した交換パーツが1個残っているので、これで修理できる。ダメ元で入手してみたら「ビンゴ!」やはりSP出力部のリレーが1個、劣化による動作不良となっていた。これを取り替えて動作OK。外観が流石にジャンク品相応だったので、目につき難い場所に動かして、晴れて5chとも同じパワーアンプとなった。これで以前よりも、5chのつながりはかなり改善されたが、なんか、まだちょっと物足りない。やはり抜本的な対策が必要なのか...

 2004年12月28日(火)

<<東芝THD-16A1でRec−POT増設>>

この年末年始を迎えて、ハイビジョン映画がたくさん放送されるのはうれしいのだが、録画を考えると頭が痛い。BSデジタル放送の録画はD−VHSの予約録画に頼っているが、テープの入れ替えが煩雑だ。その上、この期間家を空けることも多いので留守録となるわけだが、D−VHS機が3台あると言っても、当たり前だが最高3本までしかセットできない。この時期、観たい映画が1日に4本以上放送されることもしばしばある。本来ならば留守録と言えばRec−POTとなるはずなのだが、如何せんコピワン放送が始まってからはRec−POTからD−VHSへのコピーも出来ないので、保存したいものには使えない。この期間放送されるものは、どれも残したいもの(実際に観るまでは全てそう思う...)ばかりなのだ。

Rec−POTの新型がムーブ機能対応となって久しいが、その割高感から購入を控えていたのだが、とうとう背に腹は変えられなくなったと思っていた矢先、Rec−POT Mが160MBから250MBにバージョンアップした。本来なら容量の大きい250MBに飛びつくところであろうが、ソースの保存にD−VHSを主力とする自分には、Rec−POTはムーブするまでの一時の仮宿でよく、かえって新型登場により値崩れを起こすであろう160GBものの方が都合が良い...と思っていたのだが、250GB版のリリースが遅れた上に、160GBもなかなか値段が下がってこない。そうこうする間に年末が迫ってきてしまったが、このギリギリになって、Rec−POTの東芝へのOEM品THD-16A1が本家に先駆けて、○ドバシ○メラにて数量限定で格安で販売されていることを知り、早速手配...本日入手できた。使い勝手も初代同様で大変良く、これで年末年始も安泰だ。本家Rec−POT Mはまだあんまり値を下げていないようなので「得しちゃったかな」と喜んでいたところ、○ドバシ○メラのページをチェックしてみたら(見なきゃいいのに...)、また30台数量が追加されており、尚且つ値段が1000円安くなってる!!!なんか悔しい...ああ、小市民...ふっ、古〜っ...

 2004年12月5日(日)

<<Graphics808sの予備機を確保>>

Graphics808sを入手する際にお世話になったKさんよりメールを頂いた。実は同じ店に2台でものがあったものを、まずKさんが購入されて、もう一台残っていると情報を頂いたのが、私が808sを入手するきっかけとなったのである。どうやらこの2台は、出先は同じ所のようで、程度もほぼ同じ、違うのは私の方は上部ケースが無くてアルミシャーシがむき出しになっているの対して、先に購入されたKさんの方は、しっかりとケースが付いていたそうだが、この1台を手放そうと考えておられる模様。しかし、私のG808sと同程度と言うことは、青管に焼けがあり、輝度が低い画像ではちらつきが見られるという症状も同じようにあり、これをオークション等で売るのは気が退けるので、誰か購入希望者を紹介してくれないかとのこと。早速、友人数名にあたってみたが、やはり普通の人?には手を出し難いみたい。また、完動品とはいえない機体なので、こちらとしても強く押せないという事情もあり、希望者を見つけることが出来ない。それでは、今のG808sが故障した際の予備機、あるいは部品取りとして私に譲ってくれないかと申し出たところ、Kさんより快いお返事をいただけて、その上、本日我が家に持ち込んでいただけた。

さて、KさんのG808sには確かに上部ケースが付いているが、それだけでこれほど高級感が違うのか(当たり前だが...)と変に感動してしまった。オマケにレンズカバーまでちゃんと付いている。早速通電して、大体コンバージェンスの合う位置に距離を調整して、DVDプレーヤをつないで動作確認してみた。まずS入力での動作確認したが、やはりちらつき出た。多分私のG808sと同症状で、高圧系の部品交換が必要となるだろう。また、確かに青管が焼けている。私のG808sの入手時よりも焼けは酷いかもしれない。う〜ん、もう焼き直しはしたくないなぁ...(-_-; 次にコンポーネントでつないでみたが、なぜか緑色しか出ない。レンズからCRTを直接覗いてみると、青と赤の出力が極端に低い。これはG2調整に問題があるのだろうか?続いてHTPCからRGB入力してみると、これは正常に表示された。となるとコンポーネント入力のみに何か不具合があるのかも?このあたりは追々原因究明して行くことにしよう。なんにしろ、予備機としては申し分ない機体を入手できた。Kさん、ありがとうございました。

 2004年12月3日(金)

<<初心忘るるべからず...コンバージェンス調整>>

かねてよりプログレッシブ→BSDハイビジョン→720pと高い周波数を入力するにつれて、スクリーン向かって左側の緑と赤のコンバージェンスが合わなくなってきていた。赤のクロスハッチ最外周がどうしても左にずれてしまうのだ。これをムリにあわせると内側のコンバージェンスが全てずれてしまうので、この分には目をつぶっていたのだが、今回の1080pを入力すると、大きいところで3cmもずれてしまうので、流石に目をつぶっていられなくなった。Graphics808sの仕様では1600×1200が上限であるため、結構限界に来てるのかなとも思ったが、もう一度初心に戻って、コンバージェンスをミッドポイント(数値50)に戻して調整し直してみることにした。

BARCOの調整は、まず緑のジオメトリーを調整してスクリーン一杯に正確な長方形を作り、これに赤と青をコンバージェンス調整(SONYで言うところのZONE調整)で合わし込むと言う方法だ。この場合、それぞれのゾーンにおいて、1回の調整でかなり合わせこむことが出来るのだが、1箇所であまりきっちりとあわせてしまうとその隣や、またもうひとつ隣で合いにくくなってしまうと言うことがあるそこで、1回で完全にあわせこむのではなく、少しずつバランスを気にしながら何回かに分けてあわせこんでいくと良い結果が出る。これについてはSONYのZONE調整でも同じことで、今までに身にしみていたので気をつけてはいたのだが、管の端と端の影響については気にしていなかった。そこで、左右の端のバランスも考えながら少しずつ合わせ込んでいくと、再調整前よりもかなり改善することが出来た。SONYの場合は各管共にSKEWやBOWなどのジオメトリー調整を行ってからZONEで微調整を行うと言う手順なので、意識せずとも、まず大枠をあわせて最後に微調整を行うと言う手順を実践できていたのだが、BARCOの場合は先のとおりの手順であるため、「まず大枠をあわせる」というコンバージェンス調整の基本がないがしろになっていたのだろう。やはり3管の調整も「初心忘るるべからず」ということである。

 2004年11月31日(火)

<<遅ればせながらTheaterTekDVD2.0導入>>

別に円高を待っていたわけではないが、遅ればせながらTheaterTekDVDをVer2.0にバージョンアップした。アップグレード申し込みからファイルのダウンロード、そしてアクティベートまでが全てオンラインでリアルタイムで行えるので、以前と比べると非常にお手軽にバージョンアップ作業が行えた。

さて、肝心の画質であるが、1080pでいつもの「恋に落ちたシェークスピア」を再生したところ、あんまり良くない...某掲示板での評判とは程遠いもので、動きもぎこちないし、解像度や色もなんか変だ。そこで最新のアップデート版2.05をインストールしてみたが変わりなし。そこで改めてコンフィグレーションを確認し直したところ、DXVA(ハードウェア支援機能)がオンになっていた。バージョンアップした際に初期値に戻されていたのだろう。これのチェックを外して再立ち上げしたところ、画が見違えるほど良くなった。うん、確かにこれは良い。fddshow無しでも充分だ。これでハイスペック機と1080p出力の実力発揮と言ったところか。

私のシステムでDXVAオンの画質が悪かったのは、今回からTheaterTekDVDのフィルタがSonic製からNvidia製に変わったためにRadeonのハード支援再生と相性が悪くなったのか、はたまたハード支援が1080pの解像度に追いついていないのか?しかし某掲示板ではDXVAオンの画質が高く評価されているケースもあるようだし、このあたりは出力デバイスの違いや、勿論見る側の好みの違いもあるかもしれない。とりあえず、私のシステムでは1080pのDXVAオフで落ち着きそうだ。

 2004年11月2日(火)

<<ハイスペックHTPC?に挑戦その3>>

バーチャルウインドウ状態については、WROMさん、とんぼさんのご指導により、ATiのコントロールパネルの設定で回避できることが判明した。RadeonのドライバがCatalistと呼ばれるようになってからは、ドライバ部分とコントロール部分が別々にインストールできるようになったようで、この時以来私はドライバ部のみのインストールしかしていなかったのだ。改めて、コントロールパネルをインストールしてから、画面のプロパティ>設定タブ>詳細設定と選択するとATi関連のタブが現れて、その中のモニタのタブを表示させたら最高解像度が「3200×...」となっていたので、ここで「1920×1440」を選択したら、あっけないほど難なく「1920×1080」を表示する事が出来た。

1920×1080pで観るTheaterTekDVD+fddshowは1280×720pと比べると緻密さと滑らかさが増した様に感じたが、高い周波数が入力されている為か、プロジェクタのファンの回転数が上がって、その発する音が大きくなってしまう。緻密さの増す1080pか、余裕の720pか、どちらを常用するかは、バージョンアップのなったTheaterTekDVD2.0を導入してから考えたいと思う。

 2004年11月1日(月)

<<ハイスペックHTPC?に挑戦その2>>

画面の引っ掛かりの件をごっさんに相談したところ、ごっさんのHTPC(CPUをCeleron2.2GからPentium4の3.06Gに交換された...)でも同様の現象が出たため、とんぼさんにところに入院させたとのこと。とんぼさんがいろいろと検証された結果、グラフィックボードがネックとなっていたらしく、Radeonの7000系ではダメで、とんぼさん所有の9200に換装したところ問題なく動作したとのこと。私のRadeonLEも7200同等なので、当然ダメだったと言うことだ。

そこで、現在のところ安全性とコストパフォーマンスのバランスが最も取れていると思われるRadeon9600XTのATi純正(英語版)を入手して換装してみたところ、Resize&aspectを1440×960にセットしても全く引っ掛かり無く再生できるようになった。これで問題解決!と言いたいところだったのだが、8インチ超管にておいしい解像度と言われる1920×1080に変更しようとしたところ、これがどうしても出来ず、いわゆるバーチャルウインドウ状態になってしまうのだ。ドライババージョンを色々と取り替えても、またDirectXを最新の9cにして試しても同じ結果である。こんな初歩的な問題でまたまた挫折するとは...

 2004年10月23日(土)

<<突然ですが...ハイスペックHTPC?に挑戦その1>>

数日前にごっさんが遊びに来られた。九州のとんぼさん宅訪問の土産話を持って...トンボさんのところでの「超絶」体験については、ネットでのやり取りで聞いてはいたのだが、その要因はすべてが9インチ管のG90によるものだけではなく、どうやら送り出しソースによるところが大きそうな。とんぼさんのHTPCは最新のPentium4やRadeonを搭載したハイスペックHTPCである。所詮720×480の情報量しか持たないDVDソースにハイスペックが必要か?と言う疑問から、この2年ほどはHTPCのグレイドアップから遠ざかっていたのだが、ポストプロセッシングやHV並みの高解像度がDVD再生の高画質化に効果有りと言う事で、ハイスペックHTPCに挑戦することにした。

まずはハイスペックパーツ集めである。本来はハイスペック=ハイエンドと行きたい所だが、決して財力は豊富な方ではない(^^;ので、今回は2番手当たりを狙うことにした。まずは、マザーボードはASUSのP4P800SEで、FSB800であることとグラフィック機能が搭載されていないことがミソ。CPUはPentium4の3.2GB、もちろんFSB800でPrescottコア。メモリも勿論PC3200ものの512MB。OSはWindowsXPのHomeEditionで、安全策でSP1を選択。これ以外のパーツは旧HTPCのものを流用することにしたが、早速組み立ててみて、Pentium4対応基盤にはATX電源コネクタ以外にもうひとつ、4端子のコネクタがあることを初めて知った。つまり旧HTPC用に改造した電源は流用できないのだ。思わず呆然となったが、先日、ネット用の電源が壊れた際に交換した電源が「Pentium4対応」と書いてあったことを思い出し、これを無改造で流用することにした。

組み立て〜試運転は難なくでき、TheaterTekDVD等のHTPC関連ファイルもインストールして旧HTPCと同じ環境にしてDVDを観賞してみた。画質的には特筆するものは無かったが、旧HTPCで発生していた早送り/巻き戻しでの不具合は解消しており、すべての操作系が非常にスムーズになっている。まぁ、ここまでは当たり前ではあるが...ここでグラフィックボードのハードウェア支援を切って、ソフトウェアデコードでの再生に切り替えて、例の「恋に落ちたシェークスピア」のオープニング場面を再生してみた。旧HTPCでは、ソフトウェアデコードでこの場面を再生すると、パン画面で色合いがおかしくなる...全体の色合いがカクカクと赤くなったり緑がかったりする...現象が見られたのだが、今回はそれが見られない。また画質もハードウェア支援を利用したそれとは違い、少し淡白な感じながら解像度は上がっているようで、調整によってかなり面白い画が見れるように思えた。

そこで、これにfddshowをインストールし、定番のResize&aspectを1440×960にセットして再生してみたところ、盛大に引っ掛かりが発生して見れたものじゃない。Resize&aspectを720×960まで下げると引っ掛かり無く再生でき、他のフィルタを追加することも可能となるのだが、CPUの処理スピードは余裕がある(CPU負荷は10%程度...)はずなのにどうしてなのか?マシンが実力を出せていないのは間違いない...とりあえずは、Resize&aspectを720×960の状態でいろいろと遊んでみることにする。

 2004年9月23日(祝)

<<AVeL LinkPlayerの対策...たぶん最終>>

これまでの対策はすべて元に戻せるもの、つまり故障した際にはメーカーにて修理対応してもらえそうなものばかりだったが、今回は最終(?)対策として、元に戻せない改造にも着手することにした。

まず最初に、以降使う見込みの無いPCカードスロット基盤を取り外した。これは余分な回路を極力省くことが狙い。ちなみに各基盤類は固定のネジがホットボンドで固定されているため、これを外すと修理対応不可になる可能性大である。購入以来ファームアップしていないので、現在入っているファームウェアはPCカードスロット対応以前のものであるため、予想通りスロット基盤を取り外しても全く問題なく動作した。スロット基盤取り外し後に現れたフラットチップ類には鉛シートを貼り付けた。

次に内部配線の捻じりである。DVD−ROMドライブへの給電ケーブル以外の内部配線ケーブルはすべてフラットケーブルであるため、しっかり捻じるには、まずケーブルを1本ずつバラバラにばらしてから捻ってやる必要がある。勿論フラットケーブルを裂くわけだから、これも元に戻せなくなったが、おかげでしっかりと捻じることが出来た

電源ケーブルは先の対策で、コネクタ部分より取替えを行っていたが、このコネクタ部分の接続がどうも脆く不安定で、本体移動の際にかなり負担をかけているようなので、これを取り外して3Pインレットを取り付けた。この際、背面パネルを加工する必要があるので、これも当然元には戻せないが、おかげで手軽に電源ケーブルを取り替えることが出来るようになった。また従来のコネクタを利用するよりも強固にケーブルを接合できるようになった。

電源スイッチへの配線は取り外して基盤でショート(ON/OFFはリモコンのみ)するのがベストだが、待機状態で置いておくと本体がかなり熱くなることから本体の電源スイッチも必要と判断して、ケーブルを捻じる対策のみとした。

以上の対策の結果、映像上に見られた細かいノイズをかなり取り除くことが出来たようで、画の安定度が増したようだ。また色の純度も向上したように感じる。

「後日談」
対策の結果が良好なので、残りの内部配線ケーブルにも高域電磁波吸収ゲルシートを巻きつけた。また、DVD−ROMドライブ下のケース底板部分を鉛シートとアルミテープにてダンプした。

 2004年9月23日(祝)

<<AVeL LinkPlayerその後>>

○DVD−ROMドライブ換装

メニュー画面の異常(「1.No Disk」の表示が出なくなり、「新規」のみとなる...)の原因は、ドライブのファームウェアと本体のファームウェアのリージョンコードの不一致にあるのではないかと思い、ドライブのファームウェアをオリジナルの「XQ1004.HEX」(リージョン2固定)に戻してから換装してみたが、メニュー画面の不具合は直らなかった。また、ドライブのファームをリージョンフリーの「xqx004.hex」にしたからと言って、本体のファームウェアがリージョン2しか受け付けず、換装のメリットが無いので、ドライブの換装はきっぱりと諦めることにした。

○IDEケーブル

DVD−ROMドライブへの信号線はIDEフラットケーブルからATA100/66のラウンドタイプのケーブルに交換していたが、これをHTPCでも好結果を得られた丸型ATA33(40芯)に変更した。これは安価に売られている2ドライブ用のもので、コネクタ間が40cmおよび20cmのものの20cm側を切り取って(残して...)ボード〜ドライブ間を最短で接続した。また、ケーブルには高域電磁波吸収ゲルシートを巻きつけた

○AC3出力のエラー

DD等AC3での音声信号出力において、DVD再生中にチャプター飛ばしを繰り返すと音がブツブツと途切れ途切れでしか出なくるエラーが発生することがあるが、これの回避方法を探るためにテストしていたらサラウンドサウンドプロセッサーRSP−976がハングアップしてしまったようで電源切も含めて操作できなくなってしまった。電源コードを抜くとリセットしてしまったようで設定値がすべて出荷状態になってしまった。どうやら上記のAC3出力のエラーはRSP−976側で発生していたようで、この現象が発生した際はプレーヤ側の電源を切らなくても、RSP−976入力切替を一度別の入力に切り替え、再度プレーヤからのAC3入力に切り替えると現象が回避できることがわかった。チャプター飛ばしをするとプチッとノイズが入る(メーカーによると仕様らしい...)時があるが、これがRSP−976に悪さしているのではないだろうか。だとすると、これがRSP−976に対して良いことであるわけが無く、チャプター飛ばしを繰り返す際にはあらかじめRSP−976側の入力を他に切り替えておく等の対策を考えねばならないだろう。

 2004年7月31日(土)

<<AVeL LinkPlayerのドライブ換装で動作不良?>>

AVeL LinkPlayerのDVD−ROMドライブを換装以降、動作におかしな所が見られるようになったので、結局元に戻してしまった。まず、換装直後はメニュー画面に出ていた「1.No Disk」の表示が出なくなり、「新規」のみとなった。また、「AVeL Link Serverが見つかりません」と表示される。この状態でもDVDの再生は正常に行えたのだが、そのうちに本体の液晶パネルに何も表示されなくなり、その下の操作ボタンが全く利かなくなっていた。この状態でもDVDは再生できるし、リモコンからの操作は正常に行える。でも、さすがにこの状態ではそのまま使う気にはなれず、元のDVD−ROMドライブに戻してみた。これでメニュー画面の表示は正常になったが、相変わらず液晶パネルと操作ボタンは動作しないままだ。ケーブル類のコネクタ等をチェックしても変わらないので、試しにファームウェアを入れ替えてみようかなぁと思っていたら、何時の間にか液晶パネルは点灯しており、操作ボタンも利くようになっていた。

以上の現象がDVD−ROMドライブ換装に起因する物かどうかは定かではないが、ドライブ換装による明らかなメリットが感じられないので、元のドライブを使うことにした。ちなみに、手持ちのDVD−Rを何枚か試したが、どれも正常に認識できたので、今のところ元のドライブで特に不満はない。

「後日談」
AVパークNEBUのこんぶさんの情報によると、ドライブへの給電ケーブルにコンデンサを付加した際に一時的に電源が入らなくなる現象が出たとのことで、こちらの現象もコンデンサ付加が起因している可能性も否めない。なんにしろ、HTPCよりは対策(改造?)に対する許容性は低いと思われるので、慎重に進める必要があることには間違いない。まぁ、これで本体価格が倍以上してたら、やってないだろうが...

 2004年7月29日(木)

<<AVeL LinkPlayerの対策その3...ドライブ換装>>

先日の「後日談」のとおり、東芝のDVD−ROMドライブ、SD−M1712であれば換装できるらしいのだが、新たに購入してまで換装するほどの必要性は今のところ無い...と思っていたが、このドライブが3000円ちょっとで売っていたので衝動買いしてしまった。そこで、早速換装してみた。とりあえず配線してみた所、今回は問題なく認識し、ディスクの再生も正常に行われるのを確認できたので、いざ換装...ところが、換装前の元のドライブのネジ位置が特殊(PC用でないので当たり前か...)なので、そのままではうまく固定できない。とりあえずは元のドライブ用のステーを利用して、肉厚の厚い両面テープにて固定した。今後、ステーを自作すればネジにて完全に固定も出来るが、今のままの状態でも別段問題は無い程度にうまく固定できた。また、トレーの先端下部に2〜3mm出っ張りがあり、これがトレー収納時に可動式カバーに引っかかってしまい、うまく収納できないのだが、これも出っ張りの部分に小さい3角形のプラスチック片を接着することによって、カバーがこれに沿って下に開くため、トレー下部に引っかからなくなり、スムーズに収納できるようになった。

さて、ドライブ換装の効果だが、現時点で画は変化無さそうである。また最大のメリットであろうDVD−Rの認識率アップだが、私はほとんど使わないのでその効果の程は不明。また反応の敏捷さだが、先日の、HTPCに使っていたCREATIVEのドライブの換装の際ほどは劇的に感じない。これはドライブ認識のステップが入るためだろうか?と言うことで、現時点ではドライブ換装の効果はほとんどわからないと言う結果である。さて、このまま使うか、元に戻すか...

「後日談」
DVD−ROMドライブを換装以降、動作におかしな所が見られたので元に戻してしまった。まず、換装直後はメニュー画面に出ていた「1.No Disk」の表示が出なくなり、「新規」のみとなった。また、「AVeL Link Serverが見つかりません」と表示される。この状態でもDVDの再生は正常に行えたのだが、そのうちに本体の液晶パネルに何も表示されなくなり、その下の操作ボタンが全く利かなくなっていた。この状態でもDVDは再生できるし、リモコンからの操作は正常に行える。でも、さすがにこの状態ではそのまま使う気にはなれず、元のDVD−ROMドライブに戻すことにした。これでメニュー画面は正常になったが、液晶パネルと操作ボタンは動作しないままだ。ケーブル類のコネクタ等をチェックしても変わらないので、ファームウェアを入れ替えてみようかと思っていたら、何時の間にか液晶パネルは表示しており、操作ボタンも利くようになっていた。

以上の現象がDVD−ROMドライブ換装に起因する物かどうかは定かではないが、ドライブ換装による明らかなメリットが感じられないので、元のドライブを使うことにした。ちなみに、手持ちのDVD−Rを何枚か試したが、どれも正常に認識できたので、今のところ元のドライブで特に不満はない。

 2004年7月28日(水)

<<AVeL LinkPlayerの対策その2...給電系>>

AVeL LinkPlayerにHTPC用の対策が通用するかどうか、チャレンジPart2。まずはDVD−ROMドライブへの給電ケーブルにノーマルモードノイズ吸収用のOSコンを取り付ける。給電ケーブルの極力ドライブ近辺にハンダ付けするのだが、このケーブルが長さに余裕が無く、また捻じったため直接にOSコンを付けるのは難しい。そこで、以前HTPCの電源から切り取ったケーブルのあまりを利用して長さ3cm程度の延長ケーブルを作り、このドライブ側の5Vラインに16V/270μF、12Vラインに20V/120μFのOSコンを、足を極力短くしてハンダ付けした。この延長ケーブルのおかげで、給電ケーブルも十分に捻じることが出来た。次に電源ケーブルをHTPCにも使っている銀メッキ銅単線(自作)に交換。壊れたプリンターの電源ケーブルのコネクタが、LinkPlayerの電源基板上のコネクタとたまたま同じだったため、これにケーブルを取り付けて利用した。また、電源基板上のヒューズをセラミックヒューズに交換した。ということで、今回の対策も容易に元に戻せるものばかり。

さて、対策の効果だが、HTPCとの比較で気になっていた明るい部分でのザラザラ感(ノイズ)が少なくなり、画が滑らかになったように感じる。これはHTPC用の給電系の対策がLinkPlayerにも効果がみられたということではないだろうか。

 2004年7月20日(火)

<<AVeL LinkPlayerの対策その1...GC#16他>>

AVeL LinkPlayerの中身はMOMITSUのV−880や長瀬のDVX−500と同様にほとんどHTPCということなので、HTPCの対策ネタが通用するか試してみた。まず、フタを開けてみたところ、噂どおりで中身はスカスカ。フロントパネル以外は、向かって左から電源基盤とDVD−ROMドライブ、そしてメイン基盤だけである。メイン基盤の上に重なっているのはPCカードの基盤である。まずは給電ケーブルの捻じりだが、捻じれそうなのはDVD−ROMドライブへの給電ケーブルのみなので、これだけを捻じった。しかし、長さに余裕が無いので、十分に捻じることが出来なかった。またDVD−ROMドライブへの信号線はIDEフラットケーブルを折り曲げて使っていたので、これをラウンドタイプのケーブルに交換した。次にお約束?のGC#16だが、電源基板上のコンデンサにだけ取り付けた。そしてメイン基盤のデコーディングチップ(Sigma DesignのEM8550)がかなり高温になるので、これが前述の音声の動作不良の原因かもしれないので、このチップにヒートシンクを取り付けてみた。なお、以上の対策は容易に元に戻せるものばかりである。

ひとまず、この状態で再生してみた。そのままでは大きな変化は感じられないが、HTPCと切り替えて見比べてみると、画に関してはほとんど違いがわからないほどである。また、前述の音声の動作不良はディスクによって出たり出なかったりするようだ。これがチップへのヒートシンク取り付けで改善した結果なのかどうかはわからない。

次にMOMITSUのV−880で成功していると言うDVD−ROMドライブの換装を試してみた。現在のドライブでも特に支障は無いが、DVD−Rの読み込み等ではPC用の方が安定しているそうだ。とりあえず、以前HTPCに使っていたCREATIVEのドライブに換装してみた。電源を入れると問題なくシステムは立ち上がったが、メニュー画面でディスクのアイコンが表示されずに「新規」とだけ表示されている。この状態でリモコンの「EJECT」を押すとドライブは反応してトレーが出てきたのでディスクを入れてみたが、ディスクは回転はしているが認識はされず、これ以降リモコン及び本体のすべてのキーが反応しなくなり、所謂ハングアップの状態になってしまった。「EJECT」キーを押した際のドライブの反応が、元のドライブよりも非常に敏捷で好印象だったのだが、残念ながら元のドライブに戻すしかないようだ。

「後日談」
東芝のDVD−ROMドライブ、SD−M1712であればAVeL LinkPlayerでも換装できるそうである。かといって、新たに購入してまで換装するほどの必要性は今のところ無いので、このまま使うことにする。

 2004年7月15日(木)

<<AVeL LinkPlayer導入>>

前述のHTPCの動作(早送り/巻き戻し後のフリーズ)が改善されないことに加えて、先日のオフ会以降、HTPCの立ち上げ直後に動作が不安定になる(事象は色々...)現象が出るようになり、HTPCに対してちょっとうんざりしていた今日この頃、こんぶさんの掲示板でおいしそうな記事を見つけた。アイオーデータの安価なネットワークプレーヤ、AVeL LinkPlayer AVLP1/DVDがD4対応のDVD機として使えるらしい、またその画がなかなかなものらしいのだ。2万円足らずで買えるらしいので、早速購入してみた。

とりあえず手持ちのD端子ケーブルでD2001に繋いで、AVLP1/DVDの出力を720pに設定した。Graphics808s側はHTPCと同じ720pでも、AVLP1/DVDのリフレッシュレートが60Hzなので別のメモリーブロックとして認識するので容易に併用することが出来る。今回も720p/72Hzを少し手直ししてやるだけですぐに見ることが出来た。とりあえず何枚かDVDを再生してみたが、噂どおりで720pはなかなか綺麗である。HTPCの720pと比べてみても、色合いがちょっとおとなし目なのと、ほんの少しノイジーなのが気になる以外はほぼ同じような画が出ている。ところが、同じD4でも1080iは字幕が縞々になってしまい使い物にならないし、480pも今ひとつである。と言うことで、何故か720pだけが秀逸なのである。

他にも幾つか気になる点はある。まず、「フィフス・エレメント」(古い方...)を再生した際にコーミングが盛大に出た。「恋に落ちたシェークスピア」や「スパイダーマン」では出なかったので、これは特定のディスクのみのようである。また、どのディスクでも以下のような現象が見られた。

 ・DVD再生中にチャプター飛ばしを行うと、1〜2秒ほど音が出なくなる。
 ・チャプター飛ばしを繰り返すとプチッとノイズが入る時がある。
 ・チャプター飛ばしを繰り返すと徐々に音が出なくなる間隔が長くなるようで、最後には音がブツブツと途切れ途切れでしか出なくる。
 ・上記の現象が出た場合、違う音声トラックを選べば正常に再生されるが、改めて元の音声を選ぶと、また音が途切れて再生される。
 ・一度再生を止める、それでもダメな時は電源を切ると上記の現象は出なくなる。

これはどうも仕様のようで、シャレじゃないが、しょうがない(^^;ようだ。まぁ、普通に使う分には特に問題ないのだが...他に、リージョンフリーにはならない、PAL盤には対応していない(自動的にNTSCに変換されて観れました...)等、HTPCと比べると不便な面もあるが、気楽にHTPC並みの720pが観れると言うことで、十分に常用のDVD機として使えそうだ。

 2004年6月19日(土)

<<日本橋探索オフ会>>

西宮のごっさんからの情報で、大阪は日本橋の「CYMA」というお店にVPH−G90QJが常設されているとのこと。これを観に行こうというお誘いで、ごっさん、私の他に大阪のbuffさん、そして関東は川崎のK-DMCさん(そのフットワークには脱帽...)の4人が集まることになった。折角4人が集まるのなら、ついでに京都まで足を伸ばして、レコキンシアターも見たいということになり、しっかりと1日かけてのオフ会が計画された。加えてレコキンシアターには、京都のWさんも参加されることになった。このWさんは、2ヵ月後にSONYのフルHD液晶パネルプロジェクター、クオリア004を導入されるとのこと。

ところが、開催日数日前になって「CYMA」のG90QJが売れてしまったことが判明。これではオフ会の開催意義がなくなってしまう...そこにK-DMCさんより、日本橋の電気屋でクオリア004のイベントがちょうど同じ日にあると言う情報が入り、急遽こちらに参加でスケジュール変更。これでオフ会は無事に開催される運びとなったのだが、実はこのイベントが開かれる場所が「CYMA」で、なんとG90QJが撤去された後にクオリア004が設置されるんだとか...また京都までの移動の途中でCineMaxを見れるところもあるそうで、これもごっさんが段取りを取ってくださった模様。

予定通り11:30に日本橋の「シマムセン」前にメンバー4名が集合して、さてさて日本橋探訪オフ会の始まりとなるのだが、詳細についてはbuffさんがご自身のページにすばらしいレポート(会話まで再現!)をまとめておられるので、こちらをご参照くださいませ。(...って、オイオイ)私は自分の得意分野のみのレポートでお許しの程を...(ズル〜)

『DLP機各種』

「逸品館」にてNECのHT1100(スクリーンはOSのピュアマット2)、「CYMA」にてMARANTZのVP−12S2(スクリーンはStewartのHD−130/135インチワイド)を見たが、一番気になっていたカラーフリッカーがどちらも見えなかった。最新のDMD素子はカラーホイールを細かく分割した上に高速回転させるなど、かなり改善されているらしい。黒浮きについても以前の印象よりも随分改善されているようだ。しかし、固定画素特有の格子目が、解像度1280×720のVP−12S3でさえはっきりと見えてしまう。これは逆にフォーカス性能の良さの表れなのだろうが、CRTに慣れた目にはやはりこれはツライ。3管で見える走査線とはまた違うのだ。私の頭の中では、「格子目」イコール「高級感無し」となってしまい、どうしても触手が伸びない。このあたりはHPが開発した最新技術の「ウォビュレーション」に期待したいところだ。

『クオリア004』

SONY技術者プレゼンによるイベントと言うことだったが、実際は我々4名だけの貸しきり上映会となってしまった。スクリーンは150インチワイドのStewartのHD−130で、クオリアからはレンズシフトを使わない、スクリーンセンターとレンズセンターが同じ高さとなる、3管で言うところの水平投射状態で設置されていた。これにSONYのブルーレイディスクレコーダーに記録された(要するに現状のSONY最強コンビ...)BSデジタル番組を入力して写されたその画を見た第一印象は...うわぁ、解像度たっかぁ〜(高い)...さすが、フルHDパネルである。また、前述のDLP機で見られたような格子目が全くと言ってよいほど見えない。スクリーン前1mぐらいまで近づいてやっと見える程度である。特に、字幕が表示される瞬間に走査線の横縞が見えたのには驚いた。これは入力された1080iをクオリア内でi−p変換しているので、字幕の表示する瞬間に当然起こりうる現象なのだが、これが本当にくっきりはっきり見えるのだ。この高解像度の威力を発揮したのはBS−hiの「コンタクト」のオープニングと、後半のワームホール突入の場面である。宇宙空間の星のようにコントラストのはっきりしたCGは本当にきれいである。但しジャストフォーカス過ぎて、画の立体感、遠近感に欠けるような気もする。次にクオリアのプレゼン用のHV素材「レッド」と「ブラック」を見る。専用素材と言うだけあって、その美しさには息を呑む。コントラストも申し分ない。当然あるべき黒浮きもこれだけ見た分には我慢できる程度だ。しかし、ソースをDVDに変えた途端、黒が浮き放題となる。これはDVDプレーヤ側の調整にも問題があるようだが、なんにしろソースがHVでない場合は、つないでポンと電源を入れただけでは満足する画を見れそうには無さそうだ。

途中、逸品館3号館名物?の「○前○い」も体験しながら、場所を大阪市旭区の「ホームシネマ&サウンド」に移して、BARCOの9インチ管、CineMaxを見せてもらう。

『CineMax』

スクリーンはこちらも150インチワイドのStewartのHD−130サウンドで電動巻上げ式。残念ながら入力ソースはDVDプレーヤ(PioneerのDV−AX10)のみで、期待していたハイビジョンや高級スケーラによる濃密な画は見れなかったが、恐ろしいまでにはっきり見える安定した走査線と奥行きの深い画には前述の各固定画素機には見られなかった落ち着きを感じられた。多分、かなりの贔屓目もあるだろうが...でも、やっぱりこの機械でハイビジョンが見たかったというのが本音である。ああ、勿体無い...

夕食も済ませて20:00ごろに京都のレコキン宅に到着。京都のWさん合流後、レコキンシアターにてGraphics808sを見ていただく。初っ端は、クオリア004へのライバル意識むき出し(^^ゞでHVの「コンタクト」。イベントと全く同じオープニングと後半のワームホール突入の場面。流石にメンバー全員(Wさんを除いて...)が3管のユーザーのせいか、なかなか好評。調子に乗って、HTPCからPAL版の「LOTR/二つの塔」、「モンスターズインク」、「恋に落ちたシェークスピア」、HDDレコーダに録画した本年度アカデミー賞の歌曲部門パフォーマンス(HV)、またK-DMCさん持込のDVDなどを次々とかけまくり、皆さんにはゲップが出るほどレコキンシアターを堪能?していただいた(...はず)。皆さん、お疲れさんでしたm(_._)m

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